アノン

グエムル -漢江の怪物-のアノンのレビュー・感想・評価

グエムル -漢江の怪物-(2006年製作の映画)
3.2
怪物が頭角を現すまでの流れが面白い。正直最初が1番ハラハラしたし、これから何が起こるんだろう!?と思わせるような見せ方。

気持ち悪いビジュアルの怪物グエムルが街に出現し、人々に襲いかかる話。でもこれはただの怪物と闘うパニック映画じゃない。家族愛やコメディ要素もあるけど、実は社会派。さすがポン・ジュノと言ったところ。

主演はお馴染みのソン・ガンホ。惨めな親父から英雄に変身する役がやっぱり似合う。最後の、家族で怪物に立ち向かうシーンはカッコよかった。ペ・ドゥナの一撃最高だったわ。

でも大してハマらなかった。韓国映画って、時々どうしようもなく登場人物たちにイライラしてしまうことがあるけど、これが正にそうだった。脇役の警察官やら軍人の発言や行動がどうしても受け付けなかった。すごく嫌悪感を感じてしまった。

その国家に対する痛烈な批判がこの映画のミソなんだろうし、そうやって描いたポン・ジュノはすごいとは思うけど、映画自体を好きになることは出来ないかな。
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