シグのすけ

キツツキと雨のシグのすけのレビュー・感想・評価

キツツキと雨(2011年製作の映画)
3.8
ふと自分は役所広司を好きなのか考えた事がある。気がつけば役所広司が主役をやってる映画をよく観てるのだが、そんな事を考えた時があった。黒沢清監督の一連の作品に出てる役所広司があまり好きでなかった事からなんだけど、まあどうでもいいやと、この問題は棚上げしておいた。(大層に言うな)

この映画の役所広司が一番好きかも知れない。素朴で真面目でシャイで。なんともいえない良い演技だと思う。

間を置く事で面白さを醸し出す事に、命をかけてるような監督の演出はちょっとやりすぎ感もあった。特に序盤の小栗旬の間が長い事このうえない。役所が話しかけてもすぐには答えない。もう答えない。トイレに行って戻ってきてもまだ答えてない。お家を聞いてもわからない。試しに入浴してみたが、まだ答えてなかった。シャンプー二度洗いしたのに。

嘘だけど、そのぐらい間が長い事を言いたかったのだ。作品的には面白かったから誤解しないでほしい。エンドロールを観ながら、星野源なんかが小栗旬の役やったら案外いいんじゃなのかなんて考えた。小栗に罪はないのだけれど。

あと一切ロマンスをからませなかったのも楽しめた要因だと思います。

りりィさんが、この頃まだ元気なのがかえってなんか悲しい。
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