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ロング・グッドバイのHDのネタバレレビュー・内容・結末

ロング・グッドバイ(1973年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

ロバートアルトマン監督作。
アメリカで最も有名な探偵の1人であろうフィリップ・マーロウをアルトマンがアルトマネスクたっぷりに映画化した本作。往年のフィルム・ノワール作品のような黒と白、影と光のコントラストはなく、映画全編が白くモヤがかかったような幻想的な映像に覆われている。
アルトマン曰くこの作品のマーロウは「リップヴァンマーロウ」であり、常に
自分の生き方と時代の移り変わりの間に
ギャップが見て取れる。それでも、
マーロウは殺人の嫌疑を賭けられた親友を信じ、隣人のためにお使いに行き、
駐車係のつまらないモノマネにも嫌な顔ひとつせず反応してみせる。
終盤の並木道のシーンは映画史に残るレベルで画がバッチリ決まっている。
滅びゆくハードボイルドと古き良きアメリカへの郷愁、そしてハリウッドへの嫌悪に満ちたアメリカンニューシネマの逆をゆくアメリカンニューシネマと言えるだろう。
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