尿道流れ者

ツイン・ピークス/ローラ・パーマー最期の7日間の尿道流れ者のレビュー・感想・評価

4.5
“あんたの好きだったガムがまた流行るよ”ということで、2016年にツインピークスの第三シーズンがやるらしい。もちろんクーパー捜査官はカイル・マクラクランでローラやオードリーなどもオリジナルキャストで復活するらしい。

美男美女と変人があまねくツインピークスという街で起きた殺人事件。それはその街に隠れる悪なるものとの闘いの火蓋でもあった。

ツインピークスでは善と悪とが重要な対になるものとして存在する。この映画ではその対の秘めたる部分に近づき、さらに遠ざかっていく。ドラマ版を観たものにも、観てないものにも謎と物足りなさを与える罪深かき映画。次のシーズンではどうなってしまうのか、見ものではあるが、怖さもある。

リンチがツインピークスと同質のテーマ性を持ち続けていることは以降の作品でも分かる。人間の二面性や罪、そこに対しての希望を描くことは一貫として行われている。ツインピークスはよく分からないドラマと言われているが、リンチ作品になれているなら、リンチの手法やお遊びを十二分に楽しめると思う。

デヴィッド・リンチ監督作ではあるがドラマ版では実はリンチがそこまで深く関わっているわけではない。ドラマではリンチ監督のエピソードはあまり多くない。そこにきて第三シーズンは全てリンチ監督ということ。どうなるのか。

Let's,rock.と言いたいとこだが、リンチさん誰かを忘れてはいないですか?丸太おばさんがオリジナルキャストじゃないなら、ダメですよ。願わくば、次のシーズンも丸太おばさんの独白から作品始まって欲しい。