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ゴッドファーザーのcardamonのレビュー・感想・評価

ゴッドファーザー(1972年製作の映画)
3.9
冒頭、タキシード姿のマーロン・ブランド(ヴィトー)にはやられた。まさにカリスマそのものではないか。彼の描いた義賊としての美学には痺れた。法で裁けない悪には暴力で報復する、でも殺さない、麻薬取引には手を出さない。

しかし、ヴィトーが麻薬取引を拒んだ事で思わぬ事態に。この件で、三男マイケルは、それまでの爽やかな青年から、非情なマフィアヘと変貌を遂げて行く。演じるアル・パチーノの、凄みのある表情ヘの変化には圧倒される。

後継者となったマイケルだが、その後は血で血を洗う抗争へと身を投じる。父親ヴィトーの描いた、和を以て他のファミリーとの棲み分けを保つ夢は完全に絶たれた。それは時代の変化でもあるのかも知れないが。

ニーノ・ロータの音楽が美しい。名作には名曲。昔はそういった作品が多数あった様な気がする。
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