このレビューはネタバレを含みます
ボクシング映画の一言で片付けられない作品。
目の前に立ち塞がる確実に無理だと思えることがあっても、諦めてはいけない。
人生はどこからでもやり直すことはできる。
説教じみてしまうメッセージをボクシングというフィルターを通して観せてくれた事で映画の動きに気が分散して良い感じに薄まり、すんなりと受け入れることができた。
子供の頃はただのスポ根映画だと思って観たが、印象がガラリと変わった。
特にラストのインタビューで勝敗についてきかれたロッキーの「やりきった」という言葉には心が動かされるものがあった。
自分はやりきったと言いきれるほど何かに全力を出したことがあるのか?と自問自答したが、ない。
全力を出すことにどこか抵抗があり、突き詰めてしまえば自分の底が浅いこと(上には上がいる、自分の程度の低さ)を知ってしまうのが怖いからだ。
人生で何でもいいから恥や外聞を気にせず堂々とやりきったと言えるものを見つけたい。