トムヤムくん

ロッキーのトムヤムくんのレビュー・感想・評価

ロッキー(1976年製作の映画)
3.2
再鑑賞。イタリア系移民で、無名の三流ボクサー ロッキーが、ヘビー級の世界チャンピオン アポロへの挑戦切符を手にする。

言わずと知れたボクシング映画の金字塔。アメリカ建国200年を目前にし、ベトナム戦争が終結した年に公開。当時無名だったシルヴェスター・スタローンがエリア・カザンの名作『波止場』から影響を受けて、脚本を3日で書き終えて自ら売り込み、低予算で完成。

暗くて悲惨なアメリカン・ニューシネマが流行していた時期に、この『ロッキー』が大ヒット。ロッキー(シルヴェスター・スタローン)という男のサクセスストーリーは、そんなアメリカの人々に希望を与え、まさにアメリカンドリームをそのまま体現したような、輝かしい作品になっている。もはや記念碑的な位置にいる。

そのおかげか、アカデミー賞では『大統領の陰謀』『タクシードライバー』『ネットワーク』など名作の数々を打ち負かして作品賞を受賞した。(正直この中だと『ネットワーク』が一番好き)。

個人的な話をすると、3日で作り上げた脚本はやっぱり拙いし、『波止場』から影響を受けていると言うだけあって、王道で、凡庸的で、面白くない。スタローンの演技も如何にも素人という感じで酷くて、全体的に好きではない。

しかも自分は元からスポーツ映画がめちゃくちゃ苦手で、正直ロッキーシリーズもそんなに面白いとは思えない。多分ろっきみたいなやたらポジティブ思考なご都合映画は苦手なんだと思う。

ただこの1作目はボクシングをテーマにした「愛の物語」なので、ストーリー自体は割と飲み込みやすい。思い出補正もあるかもしれないけど、やっぱり最後は感動するし、あの有名なテーマ曲が流れたらテンションも上がる。

エイドリアーーーーーーーーン!!!