上海十月

無言歌の上海十月のレビュー・感想・評価

無言歌(2010年製作の映画)
3.5
しかし、凄まじい描写が続く。ゴビ砂漠で撮影したという。茶色い砂の中に政治犯として収容されている人々。とにかく毛沢東のせいで言いたい事いっていたら、翌年方針が変わり発言内容から右派にされ労働させられる。当時は、飢饉によって映画のような飢餓と病気で人食ったり、人の吐いたものを食べたりとこの世とは思えない地獄がやってくる。溝を掘って水路にするのだろうが、病気と飢えで誰も働けない。そんな毎日を淡々と絶望的に描く。英語の題名は、”THE DITCH”で溝。
観ていて不条理な気もしたので「砂の女」を思い出してしまった。不条理は、ファンタジーになったりするが、この映画は、そういいことはない。でも中国政府の資金は一切もらっていないので撮影に成功した。これがファンタジーかもしれない。
上海十月

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