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カルネのbennoのレビュー・感想・評価

カルネ(1994年製作の映画)
3.7
ギャスパー・ノエのデビュー作…。

冒頭『注!感受性を傷つける危険な部分があります』のメッセージ…。

突然の馬の凄惨な屠殺映像…既にただならぬ雰囲気!
そして包み隠さずの出産映像…。

舞台はフランスのパリ郊外…小さな馬肉店を営なんでいる男…。彼は男手ひとつで娘シンシアを育て上げ、異常な程、溺愛します。

シンシアは言葉を話さず、日々父親にお風呂で体を洗ってもらい、下着まで…もう嫌な予感しかしません。

ある日シンシアが生理になり出血…。それを見た父親は襲われたと逆上しある若者を殺害してしまいます。

「違う!違う!」と思いながら…殺害映像は衝撃的!かつあっという間!……そう、殺害したのは全くの別人…人違いです!そして刑務所へ、シンシアは施設へ預けられます…。

ノエはことごとくモラルやタブーをぶち壊しますが、演出はとても面白い!
所々で入る重低音の"ズンッ"という効果音…それと共にテンポ良く物語も進み、独特な雰囲気を醸し出します。そうかと思えば…Ti amo…♪と突然歌い出したり、それがちょっといい歌だったり…。

映像はいきなりのショッキングな映像から始まり緊張感を持たせたスタートですが…印象的なイメージカットもあり、撮影の構図も唸る部分が多いです。そして色彩感覚も…特に血をイメージする赤の使い方が上手い…。劇中のTV画面に映し出される謎の覆面レスラーも不穏な感情を掻き立てます。


そして物語は続編『カノン』へ……。


thanks to; ちいしゃ〜んꔛ‬ꕤ*。゚
thanks to; Takayukiさ〜んꔛ‬ꕤ*。゚
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