初っ端からリアル馬の屠殺シーンと無修正オマ●ンコからの出産シーンで掴みはOK!
でもこれがまさか「生(性)と死」(=エロスとタナトス)を表しているなんて!!
ってのは深読みしすぎでしょうか。
嫁に逃げられたシングルファーザーの父。
はじめての子育てだし異性の娘なので距離の取り方も分からないし、時には自分の娘にムラっとしてしまう。
ある日、初潮によりスカートに血のシミがついている娘を見て勘違いした父は、娘と一緒にいたと思われる男(ぜんぜん無関係人だった)を衝動的に殺してしまい、刑務所に入れられる。
娘に会いたい一心で保釈金のために自分の経営する精肉店(…いわば自分の「過去」)を売り釈放されるが、仕事がなくなり困っていたところに、行きつけのカフェの女の誘惑に会い、女を妊娠させてしまう。
男としての責任感、肉体的な女への性欲、娘への愛情、さまざまな重圧に耐えられなくなった男は、娘(「過去」の象徴)を捨てて女との爛れた生活を選ぶ。
「ペニスの味わうたった9秒の絶頂感が、子に60年の苦難を強いる」
一時の衝動的な感情・行動が、人生に大きく影響してくる。
過去の清算、過去の自分への決別=「死」。
「生きる」ってそういうことなのだな、と言っている映画。