このレビューはネタバレを含みます
オダギリジョーがなんか天真爛漫で意外だったー！彼は悪意のある奴ではないのだが、アクセルとブレーキがちょっとおかしい、ので浅野忠信にコントロールしてもらっていた。
(そういう意味では、雇い主の社長が滲ませる無意識の悪意とか、オダギリジョーよりまともと見せかけて悪意っつーか殺意の純度が高すぎる浅野忠信の方が怖い)
最初は不満たらたらなのに浅野から譲り受けたクラゲを甲斐甲斐しく育てて繁殖させようと奔走してた時が、彼にとって一番楽しい時期だったかもね。
浅野忠信目当てで見たら、その父親役で出てた藤竜也が本当にいい役だった。
居場所が無くなったオダギリジョーを見捨てずに「ずっとここにいていいんだよ」と言ってくれる。
あまりにその声が優しすぎて、自分まで救われた気分になった。
監督が黒沢清なので、トンネルを歩く女の子とか、ピリピリした食事シーンとか、突如現れる幽霊とかのカメラワークは流石でした。
登場人物の男達の身の回りの物や部屋には結構情報が多いのに対し、女達の服や部屋の無機質さもおもろいな。他の映画でも割とそんな感じがする。
