とても悲しい復讐劇。
見終わった後の脱力感が半端ない。
閉鎖的な島でボンナムが受け続けてきた性虐待、そして自分の娘にも繰り返される性虐待。そして姑と村民たちからも酷い扱いを受けながらも都会へと出て行ったへウォンと友達という事だけがボンナムの誇りであり希望だった、そんなへウォンにより希望から絶望へと落とされたボンナムは鎌を手に復讐へと動き出す。
ボンナムの絶望とへウォンのことなかれ主義。これは映画だけでなく私たちの身の回りに起こり得るとても身近なストーリーであり、「傍観者」である事がボンナムのような悲劇を生み悪魔を作り出す。
多分誰もがあの状況下でへウォンと逆の行動を取れる人はとても少ないと私は思う。
「傍観者」は罪には問われないが人を悪魔へと変えてしまう力がある。
そんな力を私たちはどうするのかと問われるような映画でした。
あの風俗嬢が一番の理解者で寄り添ってくれるシーンはへウォンと真逆でとても印象に残るが、結果がほれ見た事かとなるのが現実的過ぎて辛かった。