ギーコ

ブリット=マリーの幸せなひとりだちのギーコのレビュー・感想・評価

4.5
人生賛歌的な映画で見終わった後に一歩踏み出す勇気をもらえる。
一歩踏み出す勇気は年齢を重ねる程難しくなっていくけど、その先にあるものって良くも悪くも自分を作る礎になっていくからいくつになってもその「一歩」を大切にしたいなと思える映画でした。
そして習慣は中々変えられるものではないけど、後半からメモをしなくなるブリットマリーが良かった。でも最後までショルダーバッグ片手にコーチ姿なのが、変わるとこもあれば変わらないところもあって笑ってしまった。

40年専業主婦のブリットマリーが旦那の浮気を目の当たりにし「ボリ」という田舎のユースセンターでやった事も見た事もないサッカーコーチの職を得る。
ボリでの生活を通してブリットマリーが自分の人生を見つめ直していく。

63歳にしてアイデンティティの壁にぶち当たるブリットマリー。
秘めて来た本当の想いと向き合い悩み迷いそこから出した結末。

きっと専業主婦を長年やって来た方には凄く刺さる映画だと思います。







以下ネタバレ
子どもの頃の親に対する承認欲求崩壊した時に全てを諦めるあの感じは既視感があり、その頃からずっと空気のように生きてそれが自分の中でも「当然」になっていたのが悲しい分、ブリットマリーが少しずつ「自分自身」と戦い始めアイデンティティを確立していくまでの様には涙が出ました…。
「誰かのため」ではなく「自分のため」に生きる事の大切さがヒシヒシと伝わってくる良い作品でした。
ギーコ

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