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レイチェル・ドットコム
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『レイチェル・ドットコム』に投稿された感想・評価

3.0
映画サークル コーンビーム主催の上映会にて鑑賞。

赤子を買い取り、日常の話し相手は AIアバターのみという隔離空間で育成。定期的に〈ママ〉という存在への依存度と他者評価から適性を見極め、オンライン広告業務へ配属させる…というディストピアじみた会社が舞台のSF心理ドラマ映画。

ソーシャルメディアの世界で生き、独善的に他者を評価・攻撃するような【平面】に依存した現代人をサイケデリックなビジュアルで痛烈に風刺していた。

インフルエンサー、ライブコマーサー、ストリーマーおよびそれに盲信していく視聴者を「舞台」と「観客」に見立てる演出は面白いが、過激な内容で色々なジャンルを揶揄していくスタイルはヒヤヒヤする。鉤十字+軍服とかいいのか…。

主人公〈レイチェル〉もそんな作られた日常を過ごしていたが、ついには【平面】ではない【デコボコ】の〈ママ〉への憧れを募らせ狂気のストリーマー舞台に身を投じていく。そしてその先に待つ "現実" は何と残酷なことか。

10秒の意思決定、激しい場面転換とテクノミュージックで刺激を与え続けられ、ドーパミン中毒に陥った我々の頭も一気に目が覚め茫然自失。恐らくゲリラ撮影したであろう赤裸々な姿は冷徹かつ実験的で、冒頭の雰囲気とのギャップに打ちのめされる作品だった。

信じたい情報を選別して摂取できるネット社会の今、エコーチェンバーで増長した全能感や理想は本当に本物なのか。【デコボコ】の現実を生きないと、気がついた時には何者でもなく、何も持たない者になっているのかもしれない。