odyss

ベジャール、そしてバレエはつづくのodyssのレビュー・感想・評価

2.0
【うーん・・・】

バレエをやったことのある人、バレエに或る程度詳しい人には面白い映画なのかも知れない。しかしバレエに無知である私には退屈な映画でした。

本作品に限らないのですが、この手のあちらのドキュメンタリー映画の作り方を見ていると、根本的な疑問を感じることがあるのです。いったいどういう観客を想定しているのか。

ここでも、映画の中で色々な人が色々なことを語っていますけど、基本的にあまり専門的なことは言わないんですよね。専門用語を使うとか、細かいところで先行者と自分との相違を提示するとか。

誰にでも分かる言葉で語っているとも言えるかも知れないけど、逆にいうとバレエの専門家ならでは、という発言があるようには思えない。極論すれば、シロウトでも言えそうなことばかり。

バレエに限らず、芸術のオリジナリティは先行者との比較によってしか出てきません。また、細部で勝負する場合も多いと思うので、その細部を観客に分からせるためにはやはり先行演出を提示して、その上で自分はどうやっているかという話になるしかないと思う。簡単に言えば具体的に語ってほしいし、具体的に(先行演出との違いが分かるように)映して欲しい。

少なくとも私はこの映画を見てバレエが分かったとか、或いは面白そうだから見に行ってみようかなという気持ちにはなりませんでした。
odyss

odyss