このレビューはネタバレを含みます
「君」とは誰なのか。推理しながら見ていたが、意識の外からの攻撃にしてやられた
この映画を見ていて、みんな誰にも言えないような悩みを抱えて生きてるんだなと感じたのと同時に、観客である自分にはインタビュー映像を通してその悩みをもつ作品内での若者たちの全貌が見えていると思い込んでいた。
しかし、実際はそうでは無かった。私はその全貌を理解した気になっていたが、結局自分も彼女を自殺へと追い込んだ当事者になっていた。
彼女がピックアップされたラストのシーン辺りからそれに気がついた。一観客であった私がそこで当事者へと引き上げられた。
この素晴らしい構成に脱帽せざるを得ない。
作品としての面白さ、展開とメッセージ性が同居する素晴らしい作品だと思う。