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The Incomer(原題)
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『The Incomer(原題)』に投稿された感想・評価

2.7
The Incomer (2026)
5.5/10

監督・脚本:ルイス・パックストン

出演:ドーナル・グリーソン、ゲイル・ランキン、グラント・オルーク、エマン・エリオット、ミシェル・ゴメス、ジョン・ハナー

 スコットランドの離島に30年間、二人だけで暮らしてきた姉弟(ランキンとオルーク)。文明社会から隔絶され、独自の風習を持つに至った二人のもとへ、役所の人間(グリーソン)が立ち退きを命じにやって来る。

 文明と非文明の対立や対比を描くものとばかり思っていたら、肩透かしに終わった。

 姉は島の伝承に由来する、のりお師匠の「オバQ」のようなメイクをしたアザラシの幻影を時折見たり、弟は本土から漂着したディルドをヌンチャクのように振り回したりする。基本的には、現代人が非文明人(好ましくない表現だが)の奇妙な言動を笑う構図になっている。

 役人と姉弟は互いの文化や風習を披露し合い、物語は終始和やかに進む。役人自身も職場ではオタクっぽく浮いた存在で、そもそも本土でもアウトサイダーに近い。そのため島の二人にシンパシーを感じるわけだが、彼の疎外感を示す描写は、職場のデスクに並んだフィギュアや、パーティでの所在なさげな姿くらいしかない。

 文明社会から物理的に隔絶された姉弟と、文明社会の内部にいながら心理的に孤立している役人。この対比はもっと掘り下げられるはずなのに、人物の設定だけで済まされてしまい、互いの共感にも今ひとつ切実さが生まれない。

 優しい世界と言えば優しい世界なのだけれど、ヌルいだけともいえる。文明とは何か、共同体に属するとはどういうことか、といった問いに踏み込むこともなく、奇妙な風習や他愛のないやり取りを見せるだけで、物語が深まっていかない。

 そもそも30年間、自給自足の生活を送ってきた姉弟の出で立ちは妙に小綺麗で、衣服にはほつれすら見当たらない。こうした生活の痕跡が描かれていないのも、どうにも爪が甘い。

 ファンタジー寄りの作品でしばしば感じることなのだが、ファンタジーや寓話と銘打っておけば、ディテールが甘くても済まされると思っているような甘えを感じてしまう。現実離れした設定だからこそ、その世界を信じさせるだけの細部の積み重ねが必要なのではないか。

 疎外感を抱え、周囲の状況に翻弄されるという、いかにもドーナル・グリーソンらしい役柄は好きなのだけれど、本作は残念だった。
テツ
2.0
無人島に不法居住している兄妹のストーリー。

コメディっぽくて、とても面白い。

閉鎖的な生活から解放されて良かったね。