mh

執炎のmhのネタバレレビュー・内容・結末

執炎(1964年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

日活の文芸路線を代表するかのような一作で終始ビビりまくってた。
足の切断を免れて奇跡的に回復したら、そのせいでまた徴兵に取られるという展開が素晴らしい。(これはまあ原作の話だけど)戦争の理不尽さ、残酷さみたいなのがよく出てた。
「愛と死の記録」ではハッとするような画面作りだったけどカメラの存在をうるさくも感じたものだったけど、こっちは終始安定した画面作りになっててる。難しいことをやってるのに、それを思わせないすごい撮影だと思ったら間宮義雄カメラマンで納得だった。
パンしてきたカメラが今度は奥にズームするとかごく自然にやっててとんでもなかった。
当時、浅丘ルリ子は監督と関係があったみたいで、そのせいか凄艶みたいなのも乗っかってる。
監督・カメラマン・主演女優のそれぞれにとってのキャリアハイみたいな作品になってて、とにかくすごい。
日活の年表見てると、没落がはじまる前の今一度の輝きみたいな位置づけなのかな?
面白かった!
mh

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