nana

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ栄光のヤキニクロードのnanaのレビュー・感想・評価

-
ときどきミームのように見かけた、寂しい朝ご飯への文句シーンや異様に顔がリアルになる作画など、この作品発祥だったことを知りました。

オトナ帝国や戦国などの名作を生みだした原恵一からバトンタッチした水島努の第一作目は、前述した2作に比べるとよりくだらなくてスラップスティックなドタバタ劇で、どちらかと言うとこちらが本来のしんちゃんらしさなのでしょう。
そりゃ名作だけど、全部が全部オトナ帝国みたいなウェットさでもちょっと困るので、やっぱりこれくらいのテンションで楽しい作品があると良い。
そしてこういう作品がたくさんあるからこそ、オトナ帝国や戦国が光ります。
『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』を観た時に劇場版クレヨンしんちゃんみたいなんて思いましたが、今作の終盤にある「誰も覚えていないような、日常生活のしょうもないやりとりを家族で協力して正確に再現しなくてはいけない」というくだりとか、なんかエブエブにもありそう。

終盤はちょっとした熱海の観光映画にもなっています。
今見るとステレオタイプなキャラ造形でもあるギャグ的存在の「トラックの男」とひろしの、ちょっと切ない最後のシーンは必見。
nana

nana