nanaさんの映画レビュー・感想・評価

nana

nana

映画(1757)
ドラマ(0)
アニメ(0)

Chime(2024年製作の映画)

-

メディア配信プラットフォーム「Roadstead」のオリジナル作品第一弾として製作された今作。新しいプラットフォームを試す用の作品にしては攻め過ぎだろと思いながらも、無事に劇場で観ることができてよかっ>>続きを読む

ラストマイル(2024年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

『アンナチュラル』『MIU404』の監督・塚原あゆ子と脚本・野木亜紀子が再タッグを組み、前述した二作品と同じ世界線での物語を描いた今作。
ドラマを観ていた人には嬉しいちょっとしたサービスもあり、ドラマ
>>続きを読む

めくらやなぎと眠る女(2022年製作の映画)

-

村上春樹のさまざまな短編作品を複雑に組み合わせたアニメ映画。
日本語版を演出したのは深田晃司。
数年の間にイ・チャンドンと濱口竜介と深田晃司に映像化に関わってもらえる作家なんて村上春樹の他にいないでし
>>続きを読む

インサイド・ヘッド2(2024年製作の映画)

-

現状、世界でもっともヒットしたアニメ映画となっている大ヒット作。
これは、インサイド・ヘッドシリーズが子供はもちろん一緒に観に来た大人が自分の人生、そしてわが子のことを重ねて観ることができるような、た
>>続きを読む

デッドプール&ウルヴァリン(2024年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

R-18の過激なヒーロー、デッドプールがついにマーベルと合流。
独特な面白さはそのままに、20世紀FOXからマーベルに至る様々なメタギャグも連発していました。
自分はX-MENシリーズを全く観ていませ
>>続きを読む

フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン(2024年製作の映画)

-

NASAの月面着陸はフェイク映像!という陰謀論を逆手にとったコメディ映画。
最初に予告を見た時、この作品は陰謀論者の勢いを加速させるんじゃないかと不安にもなりましたが、本編を観ればむしろ陰謀論をかなり
>>続きを読む

ツイスターズ(2024年製作の映画)

-

夏にぴったりの王道娯楽映画。
竜巻、ハリウッド映画といえばの『オズの魔法使い』オマージュも満載で、気象研究企業の車の愛称はそれぞれ「魔法使い」「ライオン」「ブリキ」「カカシ」、とある機械の愛称はドロシ
>>続きを読む

ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ(2023年製作の映画)

-

私たちはなぜ歴史を学ぶのか。
なぜ過去に手を伸ばすのか。

この作品に出てくる人たちは、みんな完璧じゃない。
善き人でない部分もある。
でも、みんな何かを、寂しさを抱えている。
そんな人たちが出会い交
>>続きを読む

ルックバック(2024年製作の映画)

-

原作は公開されたときに一度読んだきりで、おおまかな話の流れは覚えていても、忘れている部分が結構ありました。
映像化し、動く藤野と京本に会えたことの喜び。
音楽も付いたことでよりエモーショナルに、表現が
>>続きを読む

チャレンジャーズ(2023年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

テニスの0=ラブで、ラブゲームからテニスと愛情を絡めた表現はいくつか聞いたことがありますが、ここまで直球の男と女のラブゲームが見れるとは。

女を取り合う男たち?魔性の女?ファム・ファタル?
単純な表
>>続きを読む

英国式庭園殺人事件(1982年製作の映画)

-

ヨルゴス・ランティモスがグリーナウェイの影響を受けているのは明らかだけれど、特に今作はそれを強く感じました。

アルファベットや数字のかぞえ歌だけでなく、水も彼の作品では重要な要素。
今回観た4作品に
>>続きを読む

ZOO(1985年製作の映画)

-

大きなZOOのネオンサイン前でダルメシアンを引っ張る男の子と女の子。
大音響で鳴る音楽。
このオープニングだけで引き込まれます。

動物の腐敗過程に囚われた双子。異性のシェア。
画面だけでなく、物語自
>>続きを読む

数に溺れて(1988年製作の映画)

-

一度目の鑑賞ではとてもすべては見つけられなかったけど、画面上に忍び込む1から100の数字。
数字やアルファベットをカウントする子供、という表現は『ZOO』『英国式庭園殺人事件』にも通じる部分があります
>>続きを読む

プロスペローの本(1991年製作の映画)

-

シェイクスピアの『テンペスト』を下敷きにしつつも、完全にグリーナウェイワールドな一本。
宗教画のような画作り、反復される表現。
章仕立てになっているのも、まるで毒々しい絵本を読んでいるような気持ちにさ
>>続きを読む

胸騒ぎ(2022年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

今年観たものだと韓国映画の『ビニールハウス』にも通じるけれど、度を越して救われない映画は寓話性が高くなります。
そしてこういう作品の大事なところは、もう運命は最初から決まってた、もう最初から詰みです、
>>続きを読む

希望のかなた(2017年製作の映画)

-

助け合う。
人間がこれからも命を繋いで、進歩していくために残されたただひとつの道。

愛らしい物語の中にも常に社会的メッセージを込めていたカウリスマキですが、今作は特に分かりやすく取り上げています。
>>続きを読む

コントラクト・キラー(1990年製作の映画)

-

カウリスマキの世界にいるジャン=ピエール・レオがなんだか可笑しい。
どんな俳優も、カウリスマキの作品に出ればその世界の人になる。

長く勤めた会社から突然クビを宣告され、退職金がわりにもらったのは壊れ
>>続きを読む

真昼の暗黒(1956年製作の映画)

-

実際の事件をもとにした映画ですが、まだ事件に決着がついていない、裁判中の時点で公開されたという驚き。
当時の世評とか、その空気感も知りたくなります。
終わり方がなかなか凄いですが、もとの事件が結局どう
>>続きを読む

異人たち(2023年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

原作『異人たちとの夏』は読みました。
タイトル通り、こちらは夏が舞台で、湿度の高い日本の夏の空気感が味わえる作品です。
この物語の心霊的な側面、お盆シーズンということもあり、やはり日本が舞台でこの話を
>>続きを読む

悪は存在しない(2023年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

青と赤、田舎と都会、自然と人間。

今作は単に都会vs田舎という対立を描き、都会の人の冷たさや田舎の人の温かみを描いているわけではないでしょう。
どちらかといえばこれを観る多くの観客は、自らの社会生活
>>続きを読む

アイアンクロー(2023年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

プロレスは全く詳しくないので特に調べず観に行ったら、こんな話なのかと驚きました。
いろいろあって、もうこれ以上は何も起こるまい、と思ったところでさらに悲劇が。
そしてエンドロールで哀悼をささげる人数が
>>続きを読む

奇跡(1954年製作の映画)

-

エリセの新作『瞳をとじて』で、「ドライヤー亡き今、映画で奇跡を起こすことは不可能だろう」という台詞があった気がします。
ちょうどドライヤーの『奇跡』が映画館で上映されていたので、この機会に観ることがで
>>続きを読む

怒りの日(1943年製作の映画)

-

魔女狩りが横行する時代。
それは過去のものですが、時を経た現在であってもそれは変わらない気がします。
「悪」と決めつけられた者、こいつには何を言っても何をしてもいいと決めつけられた者。
真相はさておき
>>続きを読む

美と殺戮のすべて(2022年製作の映画)

-

写真家ナン・ゴールディンについてまったく知らなかったので、彼女の半生と作品を知ることができるだけでも大きい。

オピオイド薬害については前にNHKのドキュメンタリーで見た気がするけれど、まさかここまで
>>続きを読む

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

イニョン=縁、これはとてもアジア的な物語に思えます。
今作が評価され、アカデミー賞でもノミネートされていることの大きさ。

ニューヨーク観光映画としても面白い。
もちろん物騒な部分とか怖い部分も写され
>>続きを読む

悪魔のシスター デジタルリマスター版(1973年製作の映画)

-

リマスター版が劇場上映されていたので初鑑賞。
マーゴ・キダーの魅力に溢れている作品です。

いわゆるシャム双生児を知ったのはテレビ番組だったかブラックジャックだったか。
胎児を模したオープニングクレジ
>>続きを読む

名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)(2024年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

事件自体は本編を一度しか観ていないのもあり、登場人物も多いので結構あやふやな部分もあるものの歴史と絡めた財宝を巡る物語、という点では『迷宮の十字路』も思い出すような内容。
描かれる血の量が結構多いし子
>>続きを読む