Eyesworth

ハスラーのEyesworthのレビュー・感想・評価

ハスラー(1961年製作の映画)
4.7
【勝負師の矜恃】

ロバート・ロッセン監督×ポール・ニューマンのビリヤードに全てを賭ける男の勝負師としての生き様を描いた良作。

〈あらすじ〉
賭けビリヤードのプロとして活躍するエディは、ミネソタ・ファッツと呼ばれる男に勝負を挑んだ。優勢に進んでいた試合も、エディが油断して酒を飲んだ途端、逆転してしまう。その勝負ですべての財産を失ったエディは、次第に生活が荒んでいく。そんな中、彼の愛する女性サラが自殺。それをきっかけに、エディは再びファッツと戦うことを決意する…

〈所感〉
わぁいいね。こういう男の力だけが物を言う世界大好き。これ系の作品に関してはわざわざヒロイン要らないんじゃないかと思う。女性が介在しないからこそ面白いのに首突っ込んでくるので正直邪魔。サラはなんかヤンデレっぽいしウザい。ヒロインが頑張る理由になる作品は王道かと思うが、この作品は寧ろ足枷になってしまっているように感じる。主人公エディは凄腕ハスラーだが人間性が終わっている。その弱点をファッツやバートにビリヤードの球のように上手いこと突かれて破綻してしまう。ここで伸るか反るか。大金を得るか失うか。男としての矜恃と野心が闘う。そんな葛藤を超克してとにかく相手を打ち倒すという全てのスポーツに共通する美徳を見た。展開はなんとなく読めるが、ビリヤードという私が全く触れたことない世界で、終始ハラハラドキドキで面白かった。続編も見てみたい。
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