このレビューはネタバレを含みます
◆あらすじ◆
イ・クムジャ（イ・ヨンエ）は幼児誘拐殺人の罪で長期間、刑務所に服役しながら密かに人脈を築いていた。出所後、クムジャはケーキ屋の店員として働きながら、着々と計画を進めていた。クムジャの計画はやがて大きなものへの変わっていく。
◆感想◆
無実の罪を被ったクムジャの真犯人への復讐劇を描いた作品となっており、ストーリーが刑務所服役中のものと出所後のものが途中まで交互に描かれていくため、少しわかりにくい部分もありますが、その部分も含めて後半に一気に解消していくので、気持ちの良い満足感がありました。
クムジャは刑務所内で親切に囚人たちと接することで人脈を築いていきます。それは全て復讐の布石であり、彼女の怒りの深さが伝わってきました。一方、出所後の彼女は赤いアイシャドウを引き、妖艶でそれでいて冷徹な雰囲気を醸し出していて、彼女の意思の表れのように感じました。
前半の刑務所内の登場人物が多いため、把握しにくい部分もありますが、特に名前など覚えなくても、クムジャの味方であることさえ解れば、ストーリーについていくことができました。
本作の面白さとして、ストーリー後半に真犯人への復讐劇がクムジャのみのものになっていないところにあり、教室のシーンでお互い何も知らない人々が集まって意思統一が図られるところがゾクゾクして面白かったです。それ以降の流れは素晴らしかったです。復讐劇でこれほどスカッとしたのは初めてかもしれません。
とても面白い作品でした。
鑑賞日：2024年3月12日
鑑賞方法：DVD
