映画ストリーミングサービスのPlexで鑑賞可能な（ただし字幕なし）、ガラガラヘビらと暮らすベトナム帰還兵の孤独な青年が父を殺した捕獲業者の連中にヘビを使って復讐する、この題材で原題が人名と見るに「ウイラード」に影響を受けて作られたであろう動物パニック物。かつて日本でも公開＆テレビ放映(1977年7月6日）されたものの一度もソフト化されてない作品みたいです。

ある時はヘビを首に巻きつけ、ある時はヘビを車に乗せて出掛け駐車するも目を離した隙に案の定車から脱走→周りを大パニックにさせる主人公の青年はメスのヘビにリボン（？）を付ける等かなりの変態。

時代故残酷度は低いものの本物のヘビを何匹も使っており、頭だけ出た状態で泥に浸かった業者の男達にヘビを近付けさせ沈めたり貸したヘビをパフォーマンスで犠牲にしたダンサーとその愛人に何匹ものヘビを投げつけ噛み殺させたり、業者のボスの家のプールにヘビを投げ込んだりとまあまあの迫力で大の字ポーズでウキウキでプールに飛び込むもヘビに気付き蒼ざめた表情を捉え静止画になる所は結構面白い。

遂にはボスの娘を誘拐し湿地帯の奥の家に連れて行き求婚するも当然の如く断られ、怒りで彼女もヘビに殺してもらおうと目論むも・・な終盤は想像通り。この手の作品にしては冗長気味で全体としてはまあまあといった出来ながら、おそらくダミーではなくこれまた本物のヘビを床に叩きつけたり潰したりショットガンで吹っ飛ばしたりと、動物愛護の観点から今ではNGであろうシーンも多く良くも悪くも貴重かも。

青年を演じたクリス・ロビンソンは今年6月9日に死去。

青年の唯一の友はスタンリーと名付けられたガラガラ蛇。捕獲されている蛇を救出したりして、父の死は蛇の密漁業者絡みと知った青年の復讐になるのだが、スタンリーの自己主張が…。同年公開「怪奇！吸血人間スネーク」には及ばないが、蛇だらけの気色悪さは絶品。