櫻イミト

吸血鬼の櫻イミトのレビュー・感想・評価

吸血鬼(1967年製作の映画)
3.5
ポランスキー監督が初主演したホラーコメディ。シャロン・テートの代表作。原題は「吸血鬼のダンス(Dance of the Vampires)」。

アブロンシウス教授と弟子アルフレッド(ポランスキー)は、吸血鬼を追ってトランシルヴァニアにある小さな町に来た。宿屋の娘サラ(シャロン・テート)にアルフレッドは好意を抱くが、その晩サラは吸血鬼にさらわれてしまう。。。

吸血鬼ホラーの定番ストーリーにドタバタ・コメディを加えている。ゴシック感たっぷりの美術は完成度が高く好みだったが、コメディと調和していないように感じられて惜しかった。

ポランスキー監督とシャロンは本作が縁で交際が始まった。監督は当時のインタビューで、怖いけれど笑える「ディズニーランドに遊ぶようなもの」を目指したと語っていた。シャロンにウケることを意識したのではないか。恋心が監督術を狂わせたのかと思うと、2年後の悲劇になおさら胸が傷む。

※初公開当時、オープニングは楽し気なアニメだった。教授とアルフレッドが吸血鬼をやっつけるもので、そちらに続いて本編を観ると印象も変わり全体の調和が増すように感じた。
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