佐藤克巳

次郎長三国志 第六部 旅がらす次郎長一家の佐藤克巳のレビュー・感想・評価

4.0
第五部までとは打って変わり広沢虎造浪曲調の明朗快活な展開から逸脱し、お尋ね者となった次郎長小堀明男等一家総出の裏街道兇状旅と、お蝶若山セツ子の最期が描かれる悲愴感が漂い湿っぽい雰囲気。相撲興行で恩義のある保下田の久六千葉信男の裏切られた代わりに、石松と同郷の七五郎山本廉と妻お園越路吹雪に匿われたが、病状悪化のお蝶抱えて足止めとなり、尾張に金策に走る大政河津清三郎と鬼吉田崎潤。お仲久慈あさみが賭場で稼いだ金子と島の喜代蔵長門裕之の加勢で、一家は急場を逃れお蝶の位牌共にいざ清水へ。
佐藤克巳

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