法で裁かれない悪人に制裁を下すダークヒーローの活躍を描いたハードボイルドアクション「デスウィッシュ」シリーズの第三弾。
チャールス・ブロンソンが主演、デボラ・ラフィンがヒロインの女性弁護士を演じ、エド・ローター、マーティン・バルサム、ギャヴァン・オハーリーらが共演。
ポール・カージー(チャールス・ブロンソン)が親友に会いに久しぶりにニューヨークに戻ってきた。親友のアパートを訪ねると、ストリートギャングの襲撃を受けた直後で瀕死の状態。親友は間もなく息を引き取り、そこへ駆け付けた警官にカージーは殺人容疑で捕まってしまう。実はカージーは10年前にこの街で悪党を一掃した”ミスター自警団”の異名をとる伝説の男だった。それを知る警察署長(エド・ローター)はカージーを釈放し、ストリートギャングを退治しようとするが…
チャールス・ブロンソンがニコンのカメラをぶら下げて街にアイスクリームを買いに行くなど渋くてカッコいい。ブロンソンの大人のロマンスも素敵だが、まさかの展開で残念。
ブロンソンは、私書箱を開設し、そこに次々と武器を届けさせる。
殺された親友のために、そして街に平和を取り戻すために防弾チョッキで身を固め、ウィルディ・475マグナムに加えて30口径のブローニングM1919マシンガン、携帯用ミサイルランチャーで街をうろつく”ゴキブリ”を叩き潰す。
それとは別にネズミのトラップなどユーモアを交えた仕掛けも興味深い。
無双のブロンソンは安心してみていられるが、一般人が次々と殺されるので、ハラハラしながら緊迫感を味わえる一方でやるせない。
クライマックスではストリートギャング団の襲撃により街は戦場と化し、戦争映画顔負けの派手な銃撃戦や爆破シーンのオンパレードで、次々と建物が炎上するなど壮絶な全面戦争に突入する。
極悪なストートギャングが葬られていくのは爽快だが、味方の市民も犠牲になるのが残念。
ブロンソンの哀愁漂う背中が味わい深い。
「達者でな」
2024.3 テレ東で鑑賞(午後ロード・吹替:平田勝茂 訳)