ルッキオ

カミュなんて知らないのルッキオのレビュー・感想・評価

カミュなんて知らない(2005年製作の映画)
4.4
二回目の鑑賞。

もとは監督が大学で行っていた授業から生まれたワークショップとのこと。
映画を作る学生たちを群像劇として描くことで映画の作り方、映画論などが垣間見える。

映画とは虚構と現実の狭間を行き来するものなのかな?と感じた。
それを強烈に記憶に残る形で見せたのがラスト。
(このシーンが観たくて再鑑賞)

ウソで塗り固められたフィクションになぜ現実味を感じるのか?
カットがかかった瞬間、虚構の世界は終わり現実に戻るはずが、「あれ?あれ?」何かおかしいと思わせる巧みな演出。
鍵のかかった家屋の中と外がまさしく境界線になっている構図に見える。

スクリーンと観客席の狭間のような感覚が、あのラストに見事に描かれていたような気がした。

本物のように見えた血がにせものにかわるという意味を込めたエンドロールだと思いました。

中泉英雄は「カミュ」の人として強烈に記憶に残るし「SIREN2」(ゲーム)のあの人と知って、より記憶に残った。
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