キャサリン子

父と暮せばのキャサリン子のレビュー・感想・評価

父と暮せば(2004年製作の映画)
3.8
3年前広島に落とされた原爆で家族や友を失い、一人暮らしをする美津江(宮沢りえ)。
美津江は、自分だけが生き残ったことに負い目を感じ、幸せになることを拒絶しながら生きていた。
そんな美津江の前に、突然亡くなったはずの父(原田芳雄)が現れ…。


井上ひさしの同名戯曲を映画化した作品。
地味な作品だけれど、「生きている人は死んだ人の分まで幸せにならないといけない」という明確なメッセージを感じました。
戦争を経験されている人が、「自分は幸せになっちゃいけない」「生き残ってしまって申し訳ない」などの言葉を口にするのを聞いたことがありますが、その意味がわかったような気がします。


原田芳雄さん、宮沢りえさん。
ほぼこのお二人の会話劇なので退屈に感じる人もいるかと思いますが、心を打つ素晴らしい作品でした。
キャサリン子

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