貝

二十日鼠と人間の貝のレビュー・感想・評価

二十日鼠と人間(1992年製作の映画)
3.5
仕事を失いそうな使えない老人と共に夢を現実にしようとしたことや、話すだけ得のない差別に苦しむ黒人と対等でいたこと、こんな厳しい時代に生きて、ハンデを抱える者のさり気ない優しさが染みる、、

バディものとも違うし、共依存ともいえるような。ジョージ(ゲイリー・シニーズ)とレニー(ジョン・マルコヴィッチ)、ふたりの過去が一切語られなくて、でも絶対的に何かがある距離感で、ふたりの関係に興味を持たずにいられない。

愛しすぎて力んでしまうって、冷静に考えるとゴリラかよって、もはや知的障害の度超えてて、悲劇のシーンで思考が脱線してしまった。反省。
レニーはいつも火サスばりの断崖にいるようなハラハラさせる行動ばかりで、ジョージの苦労が計り知れない。ジョージはレニーさえいなければこんな生き方しなくていいほど慎重で賢い男なのに、何なの、この二人何なの。もちろん何か言わずとも大切なことは伝わる繊細な演出なのだけど、少しでいいから説明してほしかったなとか、そしたらもっと泣いてたかもとか、まあすべて戯言ですよね。
貝