尿道流れ者

マイ・マザーの尿道流れ者のレビュー・感想・評価

マイ・マザー(2009年製作の映画)
3.8
シュールな映像で彩られたイケメンの苦悩。部屋や物のセンスがとても良くて、画面に映る物一つ一つを目で追うことに忙しくなるがそれはそれで楽しい。時々挿入されるイメージ映像は物語の暗さを和らげてくれるし、笑わしてくれる。

母親と息子のぶつかりは誰もが経験あることだが、ここまで徹底的に嫌な母親を描いてくれると溜飲が下がるというかまぁ僕にあったいざこざなんてなんともないものだったわけで。
母親の汚い部分とかはやはり綺麗で良い母親であって欲しいという願いがあるからこそ鼻につく部分なわけで、一度言った事を分かってもらえてないのがムカつくのは通じ合ってると信じてるからで、最初は一心同体だったのに成長するにつれて互いが分からなくなるもどかしさはどうしようもない。

この映画の母親で一番嫌だったのは、多分50近い歳なのに日サロにいっちゃうあの感じ。友達にセクシーな服と言われて喜びあの感じ。主人公の母親への嫌悪感はとても分かる。
またこの映画の良いのは、母親と喧嘩した息子が勢いでした行動と失敗をきちんと母親が見てること。たいてい喧嘩したあとはしょうもないことして自分も嫌いになる。そのセットがきちんとあって良い。それを母親に見られる恥ずかしさ付きで。