『不思議の国のアリス』を原作にした話ではあるものの、ヤン・シュヴァンクマイエルが監督脚本を勤めていることもあり、メルヘンというよりかはダークな世界観で、演出はかなりシュルレアリスム的だった。
だからか、アリス役の女の子はとても似合っていたけど、表情はちょっと固め。この世界観だから無理はないけど、理解できないことも多くて大変だったろうなと思った。
ちなみに生身の人間はアリス役のクリスティーナのみ。それ以外の登場人物はほぼ人形で、ストップモーションと実写の映像を組み合わせているのは、あまり見たことなくてなかなか面白かった。
ただ、少し芸術性が高すぎるので、好みは分かれるだろうなとは思う。自分は嫌いではなかったけど、少し苦手さを感じるシーンもあるにはあった。とはいえ、1つ1つの映像にこだわりが感じられるから、ついつい見入ってしまう。
個性的で変な映画が見たい人にはおすすめできる作品。