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細雪 ささめゆきのJumblesoulのレビュー・感想・評価

細雪 ささめゆき(1983年製作の映画)
3.0
フェチ文学の大家である谷崎潤一郎が書いた純文学の三度目の映画化作品。
原作は大人しい美貌の三女(本作では吉永小百合)が下痢が止まらなくなるという前代未聞のラストだったが、映画ではもちろんカットされている。
それはともかく、この物語最大のクライマックスといえる水害のエピソードを丸ごと省略というのは理解できない。板倉が大活躍するのに、これでは普通の写真屋が犬死にした印象で可哀想。
市川監督らしい細かいカットのカメラワークは見事。原作の綺麗な部分だけを取り上げて格調高く仕上げた意図は分かるが、少し物足りなさも残る。
背広姿の金田一耕助が出てくると、やはり横溝作品を思い出してしまうな(笑)
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