ボブおじさん

キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャンのボブおじさんのレビュー・感想・評価

4.1
タイトルを訳すと「出来るもんなら捕まえてみな」。その名の通り、ディカプリオ演じる天才詐欺師とFBI捜査官トム・ハンクスの世界を股にかけた追いかけっこ映画。
監督は巨匠スティーブン・スピルバーグ。

実在の人物フランク・アバグネイルが起こした事件をもとに作られているが、驚くのはそのスケールの大きさ。
1960年代に世界26カ国で400万ドルを小切手詐欺で荒稼ぎ!
しかもこの時フランクの年齢は16歳から21歳。

誰がどう見ても明らかな犯罪なのに、その大胆で鮮やかな手口に見ていたこちらは思わず魅了されてしまう。
大手航空会社の名前とパイロットの制服、そして何よりその堂々とした態度であっさりと騙されるが、このあたり現在の詐欺事件も一緒かもと思ってしまう。

ハリウッドエンタメ映画に相応しい題材を一流の監督と一流の役者が手掛けるとなれば面白くないはずがない‼︎
1960年代を演出したセット・車・ファッション・メイクに至るまで隙がない。

最初から最後までテンポ良く楽しめ、何年かに一度、見返したくなる映画。

トムとジェリーを思わせるコメディチックな流れから、追う者と追われる者の間に生まれる二人だけの独特の関係性は、いつしか親子の様にも感じられた。

本人が書いた原作「世界をだました男」を読むと、内面の心理描写が細かく描かれており、より映画が楽しめます。


公開時に劇場で鑑賞した映画をDVDにて再視聴。