三月

パーフェクトブルーの三月のレビュー・感想・評価

パーフェクトブルー(1998年製作の映画)
4.2
どこまで行っても抜け出せないループ描写が恐ろしく、息苦しかったし、見終わった後に足元がフラついた。
トータル80分しか無かったとは…もっと長かったら、映画館で見るのは耐えられなかったかもしれない。

群衆などの絵柄は粗いけれど、主人公周りのデッサンと、特に走るシーンのカメラワークが半端じゃなかった。序破急の付け方が抜群に上手く、気づいた時には取り込まれ、飲み込まれそうになっている。

今敏監督作品なので、主人公がこんなに頑張っているならば最低最悪な救いのないバッドエンドにはならない…!という私の勝手な信頼もあり、それを頼りに暗いトンネルから這い出た先に、少しの光を見た。

ほんと、やっぱり凄いですね。
今監督の新作がもう観られないこと、思いかえすたびに寂しいけれど、残してくれた宝をこれからも大事にしたい。
映画館での上映、感謝です!
三月

三月