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パーフェクトブルーのSIのレビュー・感想・評価

パーフェクトブルー(1998年製作の映画)
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2018.11.24
自宅PCにて鑑賞

今敏初監督作品。
「パプリカ」を観た時に感じていた意味不明さがふんだんにある。
現実と虚構を常に行き来していて、だからこそ画面に惹きつけられる。
描かれているものが夢なのか、それとも現実世界の幻覚なのか判断がつかなくなるからだ。その一方でラストはあまりすっきりと腑に落ちるものではないので後味は幾分悪い。この現実と虚構のランダムウォークのような構成を考え出した事が評価されているのだろう。

アイドル歌手から女優への転身を図る今作の主人公、霧越未麻はその性体験によって狂い始め悪夢と幻覚に悩まされる。
「ブラックスワン」は今作をパクったと言われているが、ブラックスワンは夢の要素が無いし、見る幻覚もschizoっぽくてあまり関連性は感じなかった。アロノフスキーが今さんのファンだという事は間違いないだろうが。

作画監督が濱洲さんで原画も本田さんやら橋本さんやら森田さんやら化け物揃いなのに、作画のクオリティがアレなのは本当に予算が無かったのだろう。
劣悪な制作環境でやらなければいけなかった事が惜しい。
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