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トムボーイのmanamiのネタバレレビュー・内容・結末

トムボーイ(2011年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

観終わってすぐは複雑な感情。

Loureとしてはこの終わりでよかったのかな、あくまで自分をみてほしいだけで男の子じゃなくてもよかったのかな。

そもそもTomboyなだけで最初から男の子になりたいわけではなかったのか(?)。ただ一目惚れ(に近い)状態で出会ったLisaが「男の子」として自分をみていたから「男の子」の形に自分を変えたかっただけなのかも。なんか考えてたらそんな気がしてきた。

Lisaが褒めてくれるから、メイクも拒まなかった。でも女の子としての自分を見られて、「嘘が暴かれる」、Lisaに嫌われるのが嫌だったからワンピースは拒んだ。

最後の”je m’appelle Loure” の表情が全てを物語ってるよなと思う。簡潔に言うと、Loureの小さな恋の話だ。そう考えるとわ!つらい!と思っていた部分が恋しく思える。変にセクシャリティ、ジェンダーに絡めるから混乱するし腑に落ちないんだ。点上げよう。

と言ってもあれです、お風呂で身体見たり鏡で身体見たり、立ちションできなかったり、水着の見た目に悩んだり、女とキスした気持ち悪いって言われたり、挙句の果てに好きな人に身体見て触られてるのを観るのはやっぱりつらい。

でもどんなに嫌なことがあっても最後Loureとしてはじめましてした時には喜んじゃうんだよな、かわいいな〜。例えこれから先自分のジェンダーに悩むことがあったとしても、この時点のLoureはLisaといるだけで幸せで、恋してるんだろうな。

そうだ、よく考えてみると家族に「女の子」として扱われるのを嫌がってるようには全く見えないんだよ。ただ自分が外ではMichaelだって知られたくない(Lisaに本当のことを言わないといけなくなるのが嫌な)だけに見えるんだよ。ただLoureがLisaに惹かれて自分を見てほしいと思ってるだけなんだよ。本人の心が男の子とか女の子だとかって本筋と関係ない話なんだよ。

そして映像の観点からはめちゃくちゃ好きでした。こだわりのダンスシーン(?)も馴染んでるし。何より子供たちのフランス感が凄い笑 見た目も服装も感覚も、選ぶ遊びもTHEフランス。個人的にあー!となったのはミント水と乳歯と親指ですね。木漏れ日の雰囲気もめちゃフランス。

音の雰囲気もよかったなあ。青臭い、子供の頃に感じる音、夏休みって感じで。夏だ。

シネマカリテ、初でしたが良い映画館でした。
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