CHEAPGUY

226のCHEAPGUYのレビュー・感想・評価

226(1989年製作の映画)
3.0
皇道派と統制派の対立、青年将校の天皇に対する片恋、真崎甚三郎の裏切り、海軍の対応、事件のその後の日本に与えた影響、…。二・二六事件には語られるべき多くの要素があるが、本作はいきなり事件から始まり過去に遡るでもなくただただ経過を追う。とは言え淡々とドキュメンタリーとして描くのではなく、将校と妻とのシーンが情緒的な音楽を背景にだらだらと続く。裏切られた者たちの無念を描き切りたいのであれば、辞世の句と銃声などという感傷的な演出ではなく十字架に固定されての銃殺刑までも描くべきだ。
相当の費用を投じた大作だっただけに何物も語れない中途半端なものに終わって残念。三浦友和は好演。
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