MayuShimada

セブン・イヤーズ・イン・チベットのMayuShimadaのレビュー・感想・評価

3.7
チベットいいですねぇ~。
とりあえずそこ。朱色とターメリック色が印象的。そして穏やかな人々。
日本人と気が合いそうな気がするなぁ。

砂の曼荼羅とかバターで作った彫刻とか、ダライ・ラマの居城の装飾などなど、美術的な見どころがたくさんあります。

ストーリーももちろん、私は好きです。が、実在する人物が元ネタの話にしてはややできすぎているような印象。
昔むかしこんなことがあったとさ、ではじまりそうな整ったお話でした。

チベットのあの聖地に住む人々の絶妙な外国人との距離感が!
嫌っていると言うよりは恐れているけれど、全く受け付けない訳では無いんですよね。中には寛容な人もいるし、打ち解けられるならそうしようとする姿勢もあるっていう。
まぁ本当のところどうなのかはわかりませんが、チベットは保守的なイメージだったので意外とフレキシブルな考え方してるんだなぁと思いました。

観てみるとわかりますが、ここが良いよ〜って強調してくるわけではないのにいつの間にかチベットに魅力を感じている。そしてその文化が壊されそうになるあの展開…あぁ〜止めてくれぇぇ〜!ってなります。こんなに穏やかなチベット人が武器を持つところなんて見たくない…!

ここまでブラピそっちのけのレビューですが、ちゃんと見てましたよブラピのことも!笑
途中まで俺様キャラにも程があるほど傲慢で自信過剰で、デヴィット・シューリスが鼻っ柱をへし折ってくれることを祈りながら見ていましたが、謙虚なチベット人たちと接するうちに話し方まで穏やかになっちゃいます。
人生いろいろあるけど、その時々、自分が今経験すべきことをきっと経験しているんだろうなと思いました。ダライ・ラマとハインリヒの関係性は素敵です。
あと、旅立つ人に出すお茶の作法も素敵。いつでも戻れるって安心。

西洋的な、自分の意見ははっきり主張するスタイルも良いけど、チベット人のように謙虚で他人に対する敬意が常にあるスタイルもやっぱいい。
日本人も謙虚な国民だから、そういうところはいつまでも無くさないでほしいなぁ、未来の日本人。
MayuShimada

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