Rui

つぐないのRuiのネタバレレビュー・内容・結末

つぐない(2007年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

セシーリアとロビーの純愛物語かと思いきや、メインはセシーリアの妹ブライオニーの「つぐない」の物語だった。

13歳という年頃だから大人の男女の関係なんて細かいところまで読み切れないだろうし、あの場面だけ見てしまったら、ね。決して悪気があったわけではなく、彼女なりの使命感に従った結果、二人を引き裂いてしまったのだと思う。
二人に謝りたかった赦しを請いたかった、ちゃんと本人から厳しい言葉で非難されたかった。あのシーンが彼女の願望だったことが明らかにされた瞬間、あぁ…と心に重石が乗っかったかのような感覚を覚えた。
物語の中で二人を幸せにすること。それが唯一、彼女にできる罪滅ぼしだったんでしょうね。

演技や背景に流れる音楽、独特なカット割りなど感情に訴えかけてくる面では評価できるのだけど、ちょっと戦争シーンの比重が大きすぎたのでは?と感じた。ロビーが刑務所を出た後に悲惨な状況に置かれたことは確かだし、ブライオニーの選択がそれだけ辛い運命を引き起こしたということを伝えるには必須なのだが、それでも全体的なバランスを考えるとやはり大きかったかなと。個人的には、ブライオニーの心情の変化や罪の意識に苛まれる様子を、3時間くらいの長尺になってでも時間かけて映してほしかった。

シアーシャ・ローナン、当時はまだ13歳だったらしいのに、纏う空気感が子役のそれでない…。キーラ・ナイトレイの美しさは然ることながら、ジェームズ・マカヴォイも美しかった。単純に格好良いというより、目つき(目尻が下がってるのに眼光鋭い)にやられた。皆様美しすぎてお腹いっぱい。
Rui

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