オリオン

ラスト・エクソシズムのオリオンのレビュー・感想・評価

ラスト・エクソシズム(2010年製作の映画)
3.0
バッキバキのエクソシストものを期待して観ると、見事なまでの肩透かしを食らう作品。
でもね、最後まで観たら「ラスト・エクソシズム」のタイトルが秀逸だなと気付いて評価が上がります。

知識ばっかり豊富で口達者なマーカス牧師。
悪魔なんてハナっから信じちゃいない。
チョチョイとエクソシズムの真似事をしたら、大抵の信者はコロッと騙されて金を払ってくれる。
結局のところ、悪魔憑依を信じる人たちは、精神障害からくるものなんだから、それらしいことを目の前でやれば、安心して正常な精神状態に戻るのサ。

そんな考えをもつマーカス牧師が、実は悪魔祓いなんてインチキなんだぜ!とばかりにドキュメンタリー映画を作成するというテイのモキュメンタリー。
しかし!
そんなマーカス牧師の概念を覆すかの如く、ホンモノの悪魔と対峙することになってしまうからさぁ大変というお話。
ちな、全編POV方式で撮影されてます。

これがなかなか面白かったんだなぁ。
ミスリード有りぃの、サスペンス色があったりぃの、意外性のあるラストだったりぃのと、スパイスを程よく効かせてあるので退屈しません。
ジャンプスケアもあるから、目も覚めます。

あと特筆すべきは、少女ネル役の女優さんの演技。
いたいけな純情少女の微笑ましい表情から一変、憑依された時のおぞましい演技までの振り幅が強烈なんです。

既存のエクソシズムものとは少し違った内容を探しているなら、これは観てもガッカリしないんじゃないかなと思います。
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