このレビューはネタバレを含みます
何はともあれ、トム・ハンクスが凄かった。どんどん弱っていく身体、眼差し、徹底している役作りに脱帽。
最初はジョーのゲイへの余りにも差別的な表現に腹が立ったが、それでも彼はそれを妻の前でしか言わなかったからマシだった。裁判で共に闘ってるうちに少しずつ理解が進んだのは分かったし、病室で酸素マスクの紐を優しく耳に掛けてあげるシーンは良かった。心が近づいたなと思う。
やっぱりストレートでない人種にとってこの世界は生きづらい事が多いんだ。盲目的であることは時に自分を守る盾になるかもしれないが、同時に人を傷つける。それを忘れてはならない。酷似しているという当時の裁判は似た境遇にあった方を救えたのかなぁ、そうだといいなぁ。
最後のシーン、家族が集まるリビングに流れるニール・ヤングの曲が良かったです。