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ギルバート・グレイプのNOのネタバレレビュー・内容・結末

ギルバート・グレイプ(1993年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

結論としては薄気味悪いハッピーエンドでした
この作品は家族愛の要素を隠れ蓑に、悪者消えて問題解決の胸スカ話、という構造になっているような気がするんです
ギルバートとアーニーのやり取りは、大部分で困難があるもののほっこりするシーンも多くしばしば感動の気持ちになります
ただ母親、これが傍からみればギルバートにとって癌でした
ベーコンはカリカリじゃなきゃ嫌だとか、寝ているはずがテレビ消すと目を覚まして不機嫌になる(←これかなり嫌です笑)とか、あ、いやここら辺はまだいいですが
アーニーの世話どころか自分の世話も家族に押し付けて、この寂れた町、家に長年縛りつけます
彼にしてあげることといえば愛撫くらい
例えは悪いんですが、ペットの世話を全くせずに可愛がるだけのいいとこ取りのような
一度だけアーニー奪還のため重い腰を上げますが、それで外出習慣とか運動習慣がつくとかは無くむしろ引きこもりが悪化
ここ、ターニングポイントにできたでしょう…
ガールフレンドにも開口一番言い訳…ヤメテ
そんなこんなでラストは母親退場=問題解決!
ギルバートはアーニーと共に新天地へ
幸せそうですハッピーエンドです
うーん
ギルバートは母親をそこまで憎んでいるわけではないのだけど、その起因となる、こちらとしても母親の株が上がる描写がない
なので、母親のキャラクターが少し露悪的すぎて可哀想だなーと
亡くなってスッキリすぎるのが怖い
アーニーが誰かに怪我を負わせたり(嫌だけど)、母親がもっと早い段階で真情を吐露するor家族のために行動するシーン等があれば二人それぞれの善悪のバランスが変わって、考えさせる余地が増えるんじゃないかな
葬儀屋っぽい友人は謎でした(笑)妹とくっつくのかな?
あの夫婦どちらもこの物語のテーマに関わる発言をしていて、厄介なだけの存在じゃないというのが面白かった
空を表すのはbigじゃ足りないとか、shiningじゃなくshimmeringとか、そういう感覚が素敵でした
ジョニデ好きです
ディカプリオいい俳優です
いい人間になりたいという言葉で、どれほど苦しんでいるのかがわかる…
NO

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