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ギルバート・グレイプのanguishのレビュー・感想・評価

ギルバート・グレイプ(1993年製作の映画)
3.4
○「La famille Belier(2014)」そのリメイク「CODA(2021)」が私がフォローしているサイトの中の人がうっすら被っている映画と言う事で泣きたかったので観てみるが結論から言うと泣けませんでした。

父親が自殺し長男は早々と家を出ていったグレイプ一家。次男ギルバート(ジョニー・デップ)長女、次女、三男アーニーは重い知的障害を持ち、夫の自殺から7年間も家から出たことがない肥満で過食症の母。何かに付けてギルバートが負担を強いられ何か事が起きると攻め立てられますが本人はそれが義務であるかのように耐え忍びますが決して腐ることはありません。

アメリカのアイオワ州にあるエンドラと呼ばれる人口わずか数千人の田舎町で肥満の母は格好の的で子供たちが連日見に来るといった有様。ある日、祖母と孫娘がキャンピングカーで旅をしてこの町に通りかかりますがエンジンのトラブルで修理する間、ここに滞在を余儀なくされる。孫娘ベッキー(ジュリエット・ルイス)とギルバートは知り合い交流を深めるが別れの時がやって来ます…

ストーリーはドラマティックではなく日常の何気ない生活から垣間見える切なさや遣る瀬無さが感じられ、業とらしくお涙頂戴な作りではなく自然な流れです。この映画の見所は弟のアーニー・グレイプ(レオナルド・ディカプリオ)の演技でしょう、難しい役柄を見事に演じきっていました。私はヤサ男でアイドル俳優と思っていたので目から鱗です、感動しました。

Digression:母親役を演じたダーレン・ケイツは素人で、演技初挑戦だったそうです。彼女も実際に家から何年間も出ていなかったためにこの役に抜擢されたそうです。冷蔵庫の写真も本物だそうです。

20220218-22(054)
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