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男はつらいよ 寅次郎春の夢のtosyamのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

サクラへのおもいをたちきろうと。一度は関西へたびだったマイケル。この関西が外人にたいして陰湿そのもの。そのままはずみをつけてアメリカへとかんがえていたのかもしれない。そんなマイケルがくらい路地裏にはいると夢のような劇場。で。オモイはたちきれず。ズブぬれのトレンチコートでトラヤにもどってくる。ここがとってもズタボロヤサグレハードボイルドしていてとってもとってもよい。直前にからむのが殿山泰司でさらにさらによい。必死で寡黙なサムライハードボイルドをつらぬこうとしたがやさしくされて。母へのおもいもあって。か。つい言葉がでてしまうマイケル。ふられたことよりハードボイルドにてっしきれなかった自分にはらをたてるマイケル。あとで寅だけにうちあけるサクラの女としての影の部分もすばらしい。微妙にファムファタールしてて。いやはやまさにハードボイルド。全体としてギャグを下劣に荒唐無稽一歩手前にデフォルメしたおかげでサクラとマイケルのハードボイルドなしぶさがきわだちまさに異色作。そのぶん寅の恋愛パートは小粒。マイケルが主人公のよくあるへんな日本がでてくるアメリカンニューシネマとしてすごくすき。はやすぎる民泊映画。でもある。ラストの荒廃したアメリカ。ホラー映画のようなガソリンスタンドでのヤリトリもとってもとってもよい。サクラの写真を胸に荒廃をものともせずハードボイルドに孤独にホラーハイウェイをとばすマイケルが無茶苦茶カッコヨすぎ。
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