りょうすけ

ドライビング Miss デイジーのりょうすけのレビュー・感想・評価

ドライビング Miss デイジー(1989年製作の映画)
3.5
「ドライビング Miss デイジー」

堅物な老婦人と気さくで紳士的な黒人運転手の友情物語。第62回アカデミー賞作品賞受賞作品。

オスカー作品賞と黒人と白人の運転手ものといえば、2019年の「グリーンブック」を思い出す。全く関わることがなかった世界線の2人がひょんなことで出会って、関係性を構築する映画って素敵だなぁと思う。

堅物おばあちゃんデイジーは最初は黒人運転手のホークに対して難色を示していたものの、少しずつではあるものの、2人の仲が打ち解けていく。

映画が100分未満な分、この2人の関係性が構築される様が少し雑な様にも感じたが、季節が変わることを示す演出で、デイジーのホークに対する見方が変わるということを象徴しているのはなかなか良かった。

黒人の老紳士といえばモーガン・フリーマンにピッタリな役だ。今もなお健在だが、この役柄を彼以上に上手く演じられる俳優は他にはいないのではないかと思う。

また、デイジーを演じたジェシカ・タンディも素晴らしかった。堅物ではあるが、決して上品さを失わない、そんな女性像を見事に演じ切っていた。主演女優賞を受賞するのも納得の演技である。

先にも挙げた短さ故の雑さが感じられるところは残念だが、なかなかに楽しめる作品だった。
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