はるちゃん

特攻大作戦のはるちゃんのネタバレレビュー・内容・結末

特攻大作戦(1967年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

マカロニコンバットに影響を与えた作品のひとつらしいです。とにかく娯楽で面白い。

カステラッリ監督作品は言わずもがな、ジェームズ・コバーンのマカロニウエスタン「ダーティ・セブン」とか、私もどっちも好きですけど、まんまこういうテイストですよね。

ちなみに監督のロバート・アルドリッチは、バート・ランカスター主演のウエスタン「ヴェラクルス」の監督でもあるんですね。主人公ジョー・エリンは、マカロニ好きなら誰だって「砂塵に血を吐け」のサルタナ様を思い出すと思うんですが、いかがでしょうか?

マカロニコンバットだけでなくマカロニウエスタンの原型にもなる両方の作品の監督がロバート・アルドリッチさんな訳ですが、すごく気になりますね。

イタリア映画ファンとしては、そういう意味でもアルドリッチさんの作品をいろいろ観ていきたいですね。

それで、この傾向がのちのち「ランボー」とかチャック・ノリスの作品とかに変形していくんですかね。大佐に命じられて渋々作戦に参加する主人公とか(この類型、クリント・イーストウッド主演作にもあってびっくりしました「ファイヤーフォックス」だったかな)。ノリスの「デルタフォース」は、まんまリー・マーヴィンが上官でしたし。ただ80年代は、みんなでやろう!の群像ではなく、たった1人のスーパー主人公がなんとかしてくれる系の話ですよね。もともとスーパー主人公だから訓練シーンはないし。「生まれながら本能的にあらゆる権威に反抗している」っていう本作の台詞に喩えられるような性格設定は残ってますけどね。でも、ほとんどたった1人で解決しちゃう、そういう意味ではロマン主義なのかな、面白いですよね。

リアルなら面白いってわけでもないですしね。

訓練しないで勝つには、本人が突出した能力もっているか、オーバーキルの武器を持ってるしかない訳で。そんなんでマカロニウエスタンのたった1人の主人公は、重機関銃持ちなんですかね。戦う相手も違いますしね。

アメリカの主人公の敵は、アメリカっていう国そのものの敵っぽい設定多いし、マカロニウエスタンの敵は、自分を支配する相手(復讐が目的なら、自分の運命を支配する相手とも言えるし)とか階級とか社会構造自体に向かって重機関銃撃ってる話も多いと思う。

とりあえず、この辺りの映画全部好きですね、娯楽に振り切ってるから。それに尽きる。