toriten45

フランケンシュタインのtoriten45のレビュー・感想・評価

フランケンシュタイン(1931年製作の映画)
-
たまには古典を…と思っていたタイミングで、のんchanさんのレビューを読んで面白そうだったので観てみました。

冒頭で舞台挨拶のような演出があって、大昔の見世物小屋的な雰囲気でホラー感を盛り上げていました。あれ、当時の観客としては怖かったでしょうね。

フランケンシュタインの怪物といったらこの容姿。映画観ていなくても大半の人が見て分かるやつ。大男で頭頂が平らの四角い顔。ツギハギの傷。首の左右に飛び出した金属ボルト。この怪物に名前はないのですね。“フランケンシュタイン”というのはこの怪物を作ったマッドサイエンティストの方の名前なのだそう。勘違いしてた。

それと金属ボルトは頭にあると思ってたら、それは漫画『Dr.スランプ アラレちゃん』に出てくるドランパイヤの部下の方。『フランケンウィニー』('12)のワンちゃんにはちゃんと首に金属ボルトが着いていました。ちなみに漫画『怪物くん』に登場する「フンガー!」ってしか言わないフランケンにはボルトはないけどツギハギの傷跡はしっかりとついてました。

湖の畔で怪物が少女と遊ぶシーンは、『ミツバチのささやき』('73)でも使われていました。本作でその引用元を観ることできてよかったです。公開当時観ていた人はこのシーンで血の気が引いてた人たくさんいたのではないでしょうか。

暴れる怪物をマッドサイエンティストやせむし男が押さえ込もうとジタバタしている様子などは恐怖感ゼロでしたが、随所で「志村、うしろー」的な演出があって、ほのぼのとさせてくれました。

今となればいくら怖い顔でも「フンガー!」ぐらいじゃビビらないけど、後世への影響力絶大な古典作品が観れて感慨深かったです。
toriten45

toriten45