yuno0508

落下の王国のyuno0508のネタバレレビュー・内容・結末

落下の王国(2006年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

美しく優しく儚い宝物のような映画
ロイは救われただろうか

心破れて死んでしまいたくなるほどの恋なら私もしたい

最初から最後まで美しくて目が離せなかった ロイを救ったのが恋の相手ではなく少女という小さな愛だというのが良かった

ウォレスを失った悲しみを癒せそうにない 小さく愛しいものには死んでほしくない 善いひとたち、皆優しく柔らかなものに包まれて生きて欲しい

画面に広がるそう壮大さは見終わってすぐにはストーリーの大きさに比べるとあまりにも大きく、未だ落とし込めていない

☝️この理由、物語を付き添ってきたキャラクターたちの死が、ラストに向けた感情の揺らぎと悲しみからの脱出による幸福のための道具みたいに思えたからだと思う 作り物感
果たしてあの人たちが皆ああして命を捧げるほど黒衣の男と友情を深め、愛したのだろうか 宿敵の男を命捧げるほど憎んでいたのだろうか 私はウォレスを失ったダーウィンのように本当に大切なものをなくしてからでないと命をかけられないと思った 黒衣の男にそれらをかけられるほど、何かを見出せず、むしろ他の旅を共にした人々への愛が優ってただただ悲しくなった

ただそれがラスト、涙を流しながらロイを希望へと導くアレクサンドリアの強さと優しさを示すための道筋であり、誰でもああして絶望の淵に立たされることがあることわかる そしてこの映画の何よりのテーマは映画への愛、古き良き時代への賛美でもあると思うので映画好きとしては愛すべき作品だとも思った
yuno0508

yuno0508