1966年。アルジェリア独立戦争終結と1968年5月革命の狭間の時代、フレンチ・ナショナリズムが大きく揺らぐ時代に製作された、反乱の美談。
パリ“解放”は受動的な歴史ではなく、レジスタンスが勝ち取った栄光の軌跡。標題は、かの総統の言葉のみにあらず、不屈のパリ市民への問いかけでもあるよう。冒頭の無慈悲な列車連行シーンが効果的に反骨心を掻き立てる。
潤沢なパリロケに心が躍る。憧れの都にときめき入京する青年兵士の心情もよく分かる。
情熱的に感傷的に通すかと思いきや、終盤には微笑み歓迎してお茶飲むマダムを登場させて、大したことないけどね、と余裕を見せようとする変なプライドもまた、フランスらしい。