Gen1962

サルバドル/遥かなる日々のGen1962のレビュー・感想・評価

サルバドル/遥かなる日々(1986年製作の映画)
4.0
金や女にだらしない、お調子者。金のためなら、軍事独裁政権の一翼を担う人物を記事で英雄に祭り上げさえする。でも、いざという時にはジャーナリスト魂を呼び覚まし、体を張ってでも弱者の側に立つ。
実在のリチャード・ボイルが本当にそんな人物だったのか知る由もありません。でも、この映画で描かれるボイルに、ジェームズ・ウッズほど適役の俳優はいません。そう断言したくなるほどキャスティングが決まっています。
孤高のフォトジャーナリストを演じるジョン・サベージも性格俳優の魅力を生かしながら好演しています。
エルサルバドル内戦下、米国から救援活動に来ていた平和部隊の女性やシスターらが政権側の手下達に乱暴され殺害された事件は、当時の米タイム誌でも報道されたのを覚えています。かつての台湾や韓国でもそうだったように、自国の国益のためと称し他国の独裁政権を陰で支援してきた米国を告発する作品です。
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